ご挨拶

この度、札幌にて、２０２５年９月１３・１４日に札幌にて第５３回全青司札幌全国研修会が開催されます。札幌での全国研修会の開催は実に２０年振りとなります。

札幌全国研修会のテーマは『ひととともに』です。

　我々司法書士は「登記」が業務の中心でありますが、日々の業務に追われてしまい、淡々と登記業務を右から左へと進めてしまっていることや、相手のことをきちんと認識せずに思い込みで話を進めてしまうことも多いように思えます。果たして相談者一人ひとりときちんと向き合えているのでしょうか。

相手ときちんと向き合わず、相手をひとくくりにしてしまっているせいで、表面的な分かりやすい面だけを捉えてそれを解決することに終始してしまうかもしれません。しかし相談者は皆それぞれ『ひと』であり、相手が求めていること、本質的に改善したい点は、もっと奥底にあるのかもしれません。相手の人生の歴史的背景、経験してきたこと、その属性ときちんと向き合って、その上で話をすることで、先入観なしに相手を人として接することによって、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

その結果として、相手が真に求めていることを把握・確認しながら、司法書士が必要な法的アドバイスや法的措置をしつつ、法律的なこと以外についても広く相談に乗り、専門外の部分については他者や他団体と繋げてコラボレーションすることで、本質的な問題解決を図りつつ、地域の問題課題に取り組むことができ、しいてはより良い社会の実現に向かうことができると考えています。

札幌全国研修会では、基調講演講師に松本紹圭氏を招いて講演を頂く予定でおります。

分科会も１０個から１２個程度用意させて頂く予定で、基調講演と分科会を通して、司法書士が『ひと』とどう向き合っていくのか、司法書士の仕事の本質とは何か、『ひと』をどうつなげていくのか、司法書士の仕事を通じて地域へどう関与・貢献していくのか、そういった点について本研修会にて新たな知見を得ていただければと願っております。

また、研修会と同時に、北海道・札幌という土地を楽しみに来て頂ければと思います。９月の札幌はとても過ごしやすく、美味しい食べ物もたくさんあります。研修会会場そばの大通公園ではオータムフェストというイベントが行われる予定で、北海道の食が大集合しますので、合わせて楽しんで頂ければと考えております。

皆さまと北海道・札幌の地でお会いできること、楽しみにお待ちしております。