分科会

第3分科会:「ひととともに」伝わる法教育~教材作成におけるレベルアップをしよう~

1 タイトル・担当委員会

「ひととともに」伝わる法教育
~教材作成におけるレベルアップをしよう~

担当:全青司 法教育委員会

2 開催趣旨

司法書士の皆さん、法律教室をするにあたって正確性を追求しすぎて、「専門用語」で「講義すること」に囚われていませんか? 

 司法書士は仕事の性質上、正確である、法律に忠実、間違えないということを無意識で刷り込まれてしまっているかもしれません。ときに、正確性を重視するあまり、法律の条文を詳細に解説してしまうと、子どもたちに伝わらない法律教室になっている可能性があります。私たちの法律教室のターゲットは専門知識を学びたい大学生のような専門知識を学びたい法学部の学生じゃありません。教材作りにおいては意識的に伝わる内容・言葉使いが不可欠です。 

「やさしい日本語」とは、普段使われている言葉を、日本語が不得意な外国人にも分かるように配慮した簡単な 日本語のことです。日常的な場面や身近な話題で使われる日本語を「ある程度」理解できる人 が使うレベルです。この「やさしい日本語」は災害等の際に外国人の方に伝わる日本語を使おうというスキルですが、このスキルは法教育の教材作成においても十分活用可能です。そして司法書士が専門家支配に陥らないように依頼者や相談者との会話においても役立つスキルです。 

 また、PowerPoint等を利用した一方的にする講義は自己満足に終わり、子ども達の理解につながっていない危険性があります。伝わる教材にするには、アクティブラーニング(「能動的学習」とも称され、「主体的、対話的で深い学び」とも呼ばれる学習スタイルで、学習者が能動的に学習に取り組む学習法)を活用して、子ども達参加できる双方向性の能動的な教材作りが不可欠です。講師の吉井先生には現在依頼の多数を占めるSNS・インターネットトラブルの現状を解説していただき、人狼ゲーム等のアクティブラーニングを活用した教材を紹介していただきます。

3 研修内容

第1部 やさしい日本語(法教育委員会担当)
第2部 SNS・インターネットトラブルの現状
    ~アクティブラーニングを活用した教材について~
    講師 吉井美奈子准教授(武庫川女子大学)
I☆第1部、2部ともにワークショップを予定しています。
☆内容が変更する可能性があります。

4 講師プロフィール等

吉井 美奈子 氏
日本消費者教育学会関西支部・副支部長。武庫川女子大学教育学部の准教授で、教員養成を行っている。専門は、家政学・家庭科教育。特に、児童・生徒らに分かりやすい教材作りを消費者教育で研究している。家庭科のデジタル教材はHPで無料公開中(武庫川女子大学・家庭科教育・教材で検索)。主な著書『わたしたちの家庭科5・6』開隆堂出版、小学校家庭科検定教科書、『育もう家政学―あなたの生活に寄り添う身近な学問―』家政学のじかん編集委員会編、開隆堂出版、2024.9.30。
その他、現在は「エシカル消費」や「デジタル遺品」についての教材を作成し、企業へ提供したり、学会発表、論文投稿を行っている。

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